光合成するウミウシ

先日書いた、光合成するウミウシについて、
葉緑体の維持に関することなど、
僕が理解していなかったことや、新しく知った話などがあるので、
訂正をしつつ補足していきます

葉緑体のDNAの一部は細胞の核のDNAに依存するようになったため、
葉緑体のDNAはある程度退化し、不完全なものになってしまいました
これにより、葉緑体単体では機能することはできず、
また、長く生きていることができません
そのため、葉緑体のみを培養するということはできません

結構あやふやな表現なので、もっと具体的な話をします
葉緑体は、中にクロロフィルという色素があって初めて、葉緑体なんです
クロロフィルがないものは白色体と呼ばれます
そのため、「生きている」という表現は正しくありません
葉緑体の状態を保つ」といえばいいでしょうか


長い間葉緑体でいられない理由の一つに、
クロロフィルがとても壊れやすい物質だからということがあります
クロロフィルが壊れてしまうと、緑ではなくなり、白色体になってしまいます
そのため、
クロロフィルが壊れる度に新しいクロロフィルを合成しなければなりませんが、
実は、葉緑体クロロフィルを合成することができないんです
それが、葉緑体のDNAの退化(遺伝子の水平伝播)の一部です
細胞内で共生する前のシアノバクテリアは、
自分でクロロフィルを合成していたんでしょうけど、
細胞内で共生するようになってからは、細胞にクロロフィルを合成させて、
自らのクロロフィル合成用の遺伝子を退化させたのだと思います
(この表現であってるのか分かりませんが)


と、ここで気づいてもらえるでしょうか
クロロフィルを合成するには、そのための遺伝子が必要なんです
植物が青々としていられるのは、
クロロフィルを合成するための遺伝子を持っていて、
かつ、クロロフィルを合成する経路が機能してるからです
そうなんです
経路が機能しなければ合成できないんです


ウミウシクロロフィルを合成するための遺伝子を持っている、
ということは先日の記事でも書きましたが、
実際にクロロフィルの合成経路が機能していることが確認されたそうです
光合成するナメクジ2010(もといウミウシ) - 蝉コロン


それでもまだ分からないことはいろいろあるみたいです
というか僕自身、このほかにも情報は持ってますが、全体的に理解できてません
リボ核酸がどうだとかいわれても全くイメージできず前進しません
タンパク質の翻訳とかいわれても意味が分かりません
そのあたりから頑張って勉強するなら、高校の宿題をしている時間はありません